かなた

Nov 01, 24 たかな

ポッケに手入れれば増える忘れ物まどろむ猫はもういなくて 

小説を三周したあと映画観ずひとり聳えるホグワーツ  

梔子の匂いもわからず広告の光に濡れて輪へと溶けゆく

突き抜けた銀の螺旋の遊園の地下六階で陽匂をさがす

つつがない日々の腹いせ置き去ってバンダナ巻けずうつむく英世


かなた ポッケに手入れれば増える忘れ物まどろむ猫はもういなくて 
小説を三周したあと映画観ずひとり聳えるホグワーツ  
梔子の匂いもわからず広告の光に濡れて輪へと溶けゆく
突き抜けた銀の螺旋の遊園の地下六階で陽匂をさがす
つつがない日々の腹いせ置き去ってバンダナ巻けずうつむく英世

たかな