session

Jul 01, 25 織原禾

脳だけは焼かれたことに気づけない また後頭部に落ちていく灯

たまにわたしの蔓薔薇がいる水彩画 あきらめていい真昼間の赤

刺青が咲く思い出の真夜中に終わらぬ終わりをほしいままに

塩と砂糖の音のちがいを聞きながら乙女がそそいでいる砂時計

雨季が手癖でまたあの街を湿らせる まだあかるい加水 ごめん、つい


session 脳だけは焼かれたことに気づけない また後頭部に落ちていく灯
たまにわたしの蔓薔薇がいる水彩画 あきらめていい真昼間の赤
刺青が咲く思い出の真夜中に終わらぬ終わりをほしいままに
塩と砂糖の音のちがいを聞きながら乙女がそそいでいる砂時計
雨季が手癖でまたあの街を湿らせる まだあかるい加水 ごめん、つい

織原禾