Floating

Mar 01, 25 高橋寧

風葬のように臓器は洗われて軽やかなたましいの清冽

凍えながら抱いても抱かれてもここは鉄の馬さえ眠る街だよ

まなざしに僕たちの原風景はただ風景になる風のなか

彼の死が近いと知ったのは夜のブランコがいっせいに揺れたから

たくさんの臓器が空へ逃げだして肺は気球に生まれたかった


Floating 風葬のように臓器は洗われて軽やかなたましいの清冽
凍えながら抱いても抱かれてもここは鉄の馬さえ眠る街だよ
まなざしに僕たちの原風景はただ風景になる風のなか
彼の死が近いと知ったのは夜のブランコがいっせいに揺れたから
たくさんの臓器が空へ逃げだして肺は気球に生まれたかった

高橋寧